大会結果:コマツオープン2023

コマツオープン2023

久保勝美選手が8年ぶり優勝でシニアツアー2勝目を飾る。


≪石川県小松市小松カントリークラブ6,958Yard Par72≫
最終日:2023年9月9日(土)
参加人数:プロ84名 アマ3名 合計87名
賞金総額:6,000万円
優勝賞金:1,200万円
 

第1ラウンド 9月7日(木)
天候:晴れ 気温:30.4℃ 風向:北北東 風速:5.7m/s
ギャラリー数:1,068人

晴天に恵まれた第1日は、シニアツアー参戦4年目の南崎次郎が2イ-グル、6バーディ、2ボギーの8アンダー64ストロークのビックスコアで首位スタートを切った。春先に替えたウェッジの調子が良いというように14番ではバンカーからチップインイーグル、18番でもバンカーから放ったイーグルショットがカップインし、バンカーから2つのイーグルを奪った。「今日のスコアは嬉しいけど、浮かれてはいない。優勝を狙える位置でゴルフが出来たらそれだけで幸せです。」と初日を振り返った。
2位には1打差で今大会のディフェンディングチャンピオンである深堀圭一郎がつけた。
1イーグル、6バーディ、1ボギーで初日を終えた深堀は「明日が終わって、上位の塊に残っていたら最終日面白いラウンドができたらいいですね。」と連覇に向けて、上々の滑り出しを見せた。
 

南崎次郎選手

深堀圭一郎選手


第2ラウンド 9月8日(金)
天候:曇り 気温:29.2℃ 風向:北北東 風速:0.7m/s
ギャラリー数:1,145人

第2日目は2015年優勝者の崎山武志が第1ラウンドの南崎を上回る10バーディ、1ボギーの63ストロークをマークし、通算13アンダーで単独首位に浮上した。
スタートの1番ホールでバーディを獲ると、その後もコンスタントにバーディを奪い、後半は9ホール中5ホールでバーディを奪ってみせた。
崎山はドライバーの調子があまり良くない中で、アプローチの精度がこのスコアにつながったのだという。「どんなライからでもそこそこ寄せられています。その流れで最終的なパターの長い距離もイメージ通りに打てています。」2位と3打差で迎える最終日、優勝について「もちろん僕自身も、今この位置にいるから期待したいし、頑張りたいとは思います。」とシニアツアー8勝目に向けて意気込んだ。
2位タイにはI・J・ジャン、久保勝美がつけている。
18番ホールで行われたエキサイティングプレー賞(ドライビングディスタンス)は伊澤利光が291ヤードを記録し、小松マテーレから20万円が贈られた。
また、73歳の髙橋勝成がこの日70ストロークをマークし、エージシュートを達成した。
 

崎山武志選手

伊澤利光選手

高橋勝成選手


ファイナルラウンド 9月9日(土)
天候:晴れ 気温:28.1℃ 風向:西南西 風速:5.1m/s
ギャラリー数:1,735人(3日間累計 3,948人)

飯島宏明、宮本勝昌、久保勝美の3名が首位タイで並ぶ大混戦の中、最終組でプレーした久保勝美が最終18番ホールで抜け出し、逆転で8年ぶりとなるシニアツアー2勝目を飾った。
試合は昨日2位に3打差をつけてスタートしたトーナメントリーダー崎山武志が思うようにスコアを伸ばせない中、宮本勝昌が10番ホールを終えてトータル13アンダーまで伸ばして猛追。久保も前半9ホールを終えて12アンダーまで伸ばすと、12番ホールでさらにバーディを奪い、崎山、宮本、久保の3名が首位タイで並ぶ展開に。その後も久保と宮本の一進一退の攻防が続く中、崎山が14番ホールを4打罰とし、優勝争いから離脱。一方で宮本の一つ前の組でまわっていた飯島宏明が6バーディ、ノーボギーの快進撃を見せ、トータル13アンダーでホールアウトした。宮本も15番、16番ホールで連続ボギーとしたものの続く17番ホールでバーディを奪ってトータル13アンダーでホールアウト。同スコアで、最終組でプレーする久保の18番ホール次第となった。当の本人は、3打目を打つまでスコアボードを見ていなかったという。「5 位以内だったら来年もこの試合に出られるし、少しでもシードに向けて1円でもいいから上乗せ出来たらと思って、とにかく一打でも少なくという気持ちでやっていました。」そんな気持ちで打った3打目のアプローチをピン横1.5メートルに寄せると、バーディパットを沈めてトータル14アンダーとし、優勝を決めた。
初めて「コマツオープン」に出場したのは、9年前の2014年。当時は18番グリーン横に優勝副賞の「コマツ建機」が展示されていた。「この試合に初めて出た時に、所属先の社長に建機の写真を撮って送ってから、ずっと持って帰って来て欲しいと言われていたんです。ようやく恩返しができました。」昨年、60歳を迎えた久保にとって、この優勝は恩返しだけなく、自身への還暦祝いにもなったはずだ。
なお、エージシュート賞では68歳の室田淳が68ストロークで受賞。髙橋勝成は71ストロークでまわり、2日連続でエージシュートを達成した。
ベストアマチュア賞には谷風義紀が受賞した。
 

宮本勝昌選手 

飯島宏明選手

崎山武志選手

コマツオープン2023の栄冠を手にした久保勝美選手