試験:WA475/470-10

新しいものを自分の両手で直接生み出していく。そういう仕事をしたかった

K・Y/ 1988年入社/工業高校 機械科卒/所属部署(当時):開発本部先端基盤技術開発センタ
土台と理屈を積み上げて、仮説を自分の実験で証明して新しいものを生み出す。そんな仕事に就きたかった。

国のカタチを変える、すごいクルマ。幼少の頃からコマツの建機に憧れた

小学校2年生ぐらいの時に近くで大規模な開発工事がありまして、毎日見に行くと現場のおじさんが「そんなに好きなら乗っけてあげるよ」と言って乗せてもらったんです。漢字の小に松の葉っぱがあったひと昔前のコマツのロゴのかっこいいブルドーザーだったんですね。それがとにかく印象に残っていて小さい時から建設機械はコマツしか知らなかったんですよ。それ以来、コマツの建設機械っていうのは国のかたちを変える、すごいクルマなんだって思ってきたんです。だから、学校に採用のお話をいただいた時には、うれしくて飛び上がる勢いで採用に臨みました。

何よりも安全と健康が大切。口だけではない、社員に根付いた当たり前

今、コマツのキーワードにSLQDC*という優先順位付けがあります。数十年前、私が新入社員のころ、ある試験を行う際に手順を飛ばして実験を行い、機械が危険な状態になってしまうような事態を起こしてしまったことがありました。上司が大慌てで飛んできて、放った言葉は「大丈夫か?けがは無いか?試験片はまた買えばいい、お前にけががなければそれでいいんだ」でした。大目玉を食らうと思いこんでいた私にとって、上司の暖かい言葉は衝撃で、今でも目頭があつくなります。コマツの安全に対する考え方、信念は近年急に高まったわけではありません。100年の歴史から紡がれた当たり前の考え方です。

*SLQDC(Safety and Health、Law(Compliance)、Quality、Delivery、Cost)は、コマツの全社員が物事を判断する際の優先順位を表しています。


世の中に存在しないもの。その性能を評価する難しい仕事

WA475/470-10のプロジェクトでは、エンジンやモーター、トランスミッションなどの動力伝達を担う装置の性能を評価するトランジェントベンチの構築を担当しました。設計側の目標は、新しい変速装置を作りたい、こんなクルマを作りたいと明確なものがありますが、全部設計途中で試作品すらない…。やはり、ものが存在しないのに試験機だけを作るというのが一番難しかったですね。そんな状況の中、短期間でベンチ試験設備の構築のために、生産工場の治具設計や部品調達、組み立ての担当者に非常に助けてもらい実現に漕ぎつけることができました。コマツのチームワークはたった一声で本部の垣根を簡単に超えるところが魅力ですね。


他の会社では味わえない、コマツならではのチームワークがある

コマツは、本当にいろいろな部門の専門家がいますので、自分のやりたいことを前面に出せば必ず助けてくれます。誰の手も借りずに自分でっていうのはもったいないですね。会社員になると言われたことをやっていくようなイメージがあるかもしれませんが、決してそうではなくて、自分がやりたいことを進めることが会社を儲けさせて、それが社会のためになって、自分の家族も幸せになる。そう信じているとですね、みんなその熱意に応えてくれます。一緒になって苦しさを乗り越えてプロジェクトが終わると、じゃあまた今度やろうなって感じで。たとえ、事業所が違っても永くお付き合いが続いている方もいらっしゃいます。