自動化システム開発:Autonomous

宇宙のロボット研究から、鉱山の無人化制御開発へ

A・S/ 2011年入社/大学院機械工学卒/所属部署(当時):開発本部フィールドオートメーション開発センタ
月を探査するロボットを研究していましたが、無人トラックなら、その技術を活かせると思いコマツに入社しました。

その国の文化の強みを活かして、画期的な製品やシステムを

私の部署では、AHS*を中心とした鉱山オペレーション向けの自動化製品の開発を行っています。主に鉱山トラックの自動走行制御や周囲を認識するための車体システムの開発、鉱山内の複数の自動運転トラックを管理して協調的に制御する管制システムの開発に携わっています。加えて、シミュレーションや実車を利用したシステムの試験や品質保証も私たちの部署の仕事です。トラックの車体、通信システムや鉱山管理システムはアメリカのグループ会社が開発を実施しているので、米国の開発者たちと連携しながらAHSを開発しています。アメリカの新しい技術を取り入れる早さ、日本の一つのシステムの作り込みの精密さ、それぞれの良さを活かして、製品を作り上げています。
*Autonomous Haulage System

新たなシステムの導入を、現場で支えてくれる人がいる

AHSの導入やアップデートには現場のエンジニアの協力が欠かせません。世界中の現場で24時間365日稼働していると、いろいろな問題が起きます。その際に直接サポートしてくれるのが現場の人たちです。自分が携わってきたものは、お客さまが使ったことのない新しいシステムが多く、導入の目的や使用方法を正しく理解していただくことが大切です。これには、現場の最前線にいるサービスエンジニアの人たちが、最適な使い方を提案したり、マニュアルを作成したりして、一歩ずつお客さまと歩みを共にする事が重要です。この地道な活動のおかげで、自分たちの作ったシステムが、全世界で上手く動くいているんだと思っています。

ものづくりのノウハウすべてが、社内にある。それがコマツの強み

市場規模の大きい業界や大手メーカーだと、製品開発のプロセスが細分化されていて、このパーツはこの会社、別のパーツは他の会社というように委託して、メーカーは発注して進捗を統括するだけというケースがあると聞きます。コマツのように、自分たちで、ハードからソフトまで作って、品質管理から現場のサポートまで実施するのは、あまり例がないようで、学生時代の友人に話すと驚かれますね。自動化に関する新しい仕組みや製品開発を最初から最後まで近くで見ながら関われるところが、コマツの一番の魅力なのかなと思います。

採用試験の時の夢が、まさに、今、現実になる

採用の時に将来やりたい事として「何か宇宙で動く建設機械のシステムに携わりたいです」と答えたのですが、それが現実になりつつあります。国土交通省が進めるプロジェクト(月面建設機械のフィージビリティスタディ)にデジタルツインの技術が認められコマツが選ばれました。地球以外に人類が住むならその場所に施設を作る必要があるので、一番最初に建設機械を送って人間を受け入れる準備が必要です。そこで、自動化や遠隔化に関するコマツのテクノロジーを役立てて無人建設をサポートすることになっています。月には2030年ごろ、火星には2040年ごろに4~6人が居住できる施設の完成を想定して取り組む計画ですが、今後が本当に楽しみですね。