-次世代のダントツコンポーネントの性能向上を目指した生産改革- 氷見工場内の新シールリング工場 生産開始

2021年10月29日

 

 コマツ(社長:小川啓之)は、中期経営計画の重点活動項目「成長のための構造改革」の取り組みの一つとして、この度、氷見第二工場敷地内に、足回りコンポーネント部品であるシールリングの新工場を建設しました。本日落成式を執り行い、本年11月より生産を開始いたします。鋳造材料のグローバルなマザー工場である氷見工場の技術開発強化の一環として、築約60年を経過した旧シールリング工場の生産機能を新工場へ移し、生産性の大幅向上と省人化、CO2排出量半減を進めます。コマツは、2050年までの長期ビジョンであるカーボンニュートラル実現に向けて、ものづくりの改革を目指していきます。

 

【新シールリング工場 外観写真】

 

 コマツは建設機械の品質を左右するキーコンポーネントの自社開発・生産を強みとしており、その耐久性、信頼性向上により、建設機械の延長保証プログラムの保証期間を更に延ばした新たなプログラムを提供するなど、バリューチェーンビジネスの拡大を図っています。シールリングは、建設機械の終減速装置(ファイナルドライブ)*などの足回りコンポーネントにおいて、内部の潤滑油の漏れ防止のために使用されている精密部品であり、コマツグループの足回りコンポーネントの生産拠点へ供給されています。

 新シールリング工場は、コマツグループのシナジー効果として、コマツNTC(株)と共同開発した高精度高能率なCBN研削加工機やAI技術を活用した自動検査装置などを導入し、大幅な省人化と生産性向上を実現しました。コマツは、当該新工場の完成を機に、自社開発・生産を強みとする次世代のダントツコンポーネントの開発・導入に取り組んでまいります。

 また、コマツは中期経営計画において、2030年目標として2010年比でCO2排出量の50%削減と、再生可能エネルギーの比率を50%とすることを掲げており、その延長として2050年までにCO2の排出を実質ゼロとするカーボンニュートラルに向けた取り組みに関する長期ビジョンを新たに掲げました。シールリングをはじめとする鋳造工程は特にエネルギー使用量が大きく、工程改善による高効率化は消費エネルギーの大幅な削減につながります。加えて、外壁・屋根・照明などへの省エネ設備導入および建屋の気密性向上などにより、CO2排出量削減など環境面での改善を図ってまいります。

 今後もコマツは「品質と信頼性」を追求し、企業価値の最大化を図るとともに、ダントツバリュー(顧客価値創造を通じたESG課題の解決と収益向上)により、安全で生産性の高いスマートでクリーンな未来の現場の実現を目指していきます。

*エンジンの力を履帯などに伝える動力伝達装置の一つで、動力の最終的な減速比などを決める部品。

<氷見工場 新シールリング工場の概要>
・所在地:富山県氷見市下田子1-3(氷見第二工場敷地内)
・総床面積:8,230㎡
・生産品目:建設機械コンポーネント用シールリング
・投資額:約36億円
・竣工:2021年5月
・量産開始:2021年11月

<氷見工場の概要>
・所在地:第一工場 富山県氷見市窪2654、 第二工場 富山県氷見市下田子1-3
・工場長:西山 知克
・敷地面積:第一工場 67,400㎡、第二工場 489,500㎡
・従業員数:834名(2021年3月末時点)




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