中小企業投資促進税制の令和8年度改正の内容

掲載日:2026年2月12日

【セミナでのご質問】

私は会社の経理担当者です。
令和8年度税制改正により、中小企業投資促進税制に変更点はあるのでしょうか。
また、社長は「即時償却ができる中小企業経営強化税制」に関心があります。
中小企業経営強化税制と中小企業投資促進税制は、どのように使い分けると効果的でしょうか。

【キド先生からの回答】

1.令和8年度税制改正における中小企業投資促進税制の取扱い
令和8年度税制改正では、中小企業投資促進税制の基本的な枠組みに大きな変更はありません。
■ 適用期限について
中小企業投資促進税制は、令和7年度税制改正により、適用期限が令和9年3月31日まで延長されています。令和8年度税制改正においても、この適用期限に変更はなく、引き続き制度を活用することが可能です。

2.令和8年度税制改正の主な改正点
令和8年度税制改正では、「工具」に関する取得価額要件が見直される予定です。
【改正前】
・1台または1基あたりの取得価額が30万円以上
・上記の工具を合計120万円以上取得すること
【改正後】
・1台または1基あたりの取得価額が40万円以上
・合計取得価額は従来どおり120万円以上
今後は、1台または1基あたりの取得価額要件が引き上げられる点に注意が必要です。

3.中小企業投資促進税制の制度内容とメリット
① 中小企業投資促進税制では、次のいずれかを選択適用できます。
・取得価額の30%の特別償却
・取得価額の7%の税額控除
② 本制度の大きな特徴は、中小企業経営強化税制のような「経営力向上計画の認定手続き」が不要である点です。そのため、手続きが比較的シンプルで、短期間での活用が可能という実務上のメリットがあります。

【キド先生のコメント】
決算までの期間が短く、早急に節税対策を行う必要がある場合には、事前に認定手続きが必要な「中小企業経営強化税制」はスケジュール的にタイトになることがあります。
そのような場合、設備を取得し、事業の用に供すれば適用できる中小企業投資促進税制は、実務上使い勝手の良い決算対策となります。
ただし、いずれの制度も細かな要件がございますので、具体的な適用判断や制度の選択については、必ず顧問税理士にご相談のうえ進めることをおすすめします。